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【闘道館】20周年記念特別対談 ~ターザン山本×闘道館館長~ 第10回

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闘道館20周年記念特別対談
ターザン山本×闘道館館長

⑩我流の「道」

館長:で、ちょうどその頃、ここでパートナーの泰代(妻)が出てくるんですけど。
泰代は学生時代、早稲田の長渕ファンサークル、「LICENSE」って名前なんですけど、そこで知り合って、そのときから付き合って、大学の終わり頃には同棲してたんですけど。
 
▲LICENSE 当時のチラシ「進路は東へ」(笑)
 
当時、彼女は看護大学に通ってて、卒業したあとは、日赤医療センターで看護師として働いていました。でも、つきあっていたころから、いつかは、自分で商売する!と言っていました。
私以上に、独立心旺盛な女性で。彼女の親族はみんな自営で独立独歩の商売している人ばっかりだったこともあって、何かはじめることに何の抵抗もないんです。

私は社会人2年目になるかならないか。帝国人材バンクがポシャって、うーんってなってるときに。「じゃあ、もうさっさと二人ではじめちゃおう!」って言いだして。

えっ何やんの?っていうと、とりあえず「お好み焼き屋をやる!」っていうんです(笑)
地元の徳島のお好み焼き屋さんに修業にいって、お玉とかコテとかいろいろもらってきて準備できたと。あとは中古の小っちゃい販売車を買ってやったらできるからって、
「名前は『極上焼き』ってどう?一緒にやろう!!」って誘われたんです(笑)

ターザン山本:えー、お好み焼き?

館長:『極上焼き』かあ、おいしそうやな。とりあえず名前は。
私は大阪生まれで、お好み焼きが大好きで、好きな食べ物はと聞かれたら、必ず「お好み焼き」と答えてましたし。
で、屋台のお好み焼き屋であれば、自分たちの貯金だけで始められる。
当時二人の貯金全部合わせれば、300万くらいになってたんで、なんとかできそうだと。
なるほど、ええかもしれん。って(笑)

ターザン山本:うん。まあ、手軽にはじめれるからね

館長:手始めとしては、ええんとちゃうかと思ったりもしたんですが。だけども。
いろいろイメージしてみると、
自分がお好み焼き、ほんまに焼き続けれるんか?泰代が焼いたとしても、それでやっていけるんか?失敗したときに後悔しないほど、自分にとってお好み焼きが大事だったっけ?
ってまた、うーん、ちょっと待てよって考えて(笑)
「ごめん!これはなし!」って。

ターザン山本:またそこでも見切ったんだな。全部見切ってきている。館長の歴史は。これはダメ!っていう。NG!NG!NG!

館長:ハハハ(苦笑)振り返ると、そういうことになっちゃいますねえ。
泰代からすると、すでに看護婦をやめていたので、「じゃあなんか、やりたいことあるん??」って聞かれ、
「いや、あるはずやけど、まだ見えてない」って答えたんですが、
(あれ、オレは見る前に跳ぶんじゃなかったんかい!?)って自分で心ではつっこんでて(苦笑)

ということで、それから休日のたびに、なにをやればいいのか、自分たちが本当にやりたいこと、世の中に対してできること、やるべきことって何なのかって話し合うようになって。
モラトリアムな時期というか。
通りがかりに空き物件があれば、「ここでもし商売するんやったらなにやる?」って。趣味レーションしてみたり、そんな話ばっかりするんですが、なかなか結論が出ず、
で、ちょっと日常から離れてゆっくり煮詰めようってことで。
夏休みとって2人で旅行行ったときに、、、

ターザン山本:え、旅行って、どこいったの?

館長:イタリアだったんですけど。イタリアへ二人で。彼女が映画の「道」が好きだったんで。ロケ地とか見に行こうって。

ターザン山本:ちょ、ちょっと待って。え、「道」って、フェリーニの「道」?

館長:そうです。フェデリコ・フェリーニの「道」です。
 
▲ローマの古書店で見つけた映画「道」の写真集
 
ターザン山本:あのザンパノの、ジェルソミーナの!ああ、そう。へええ、あの「道」が好きなの?女の人で「道」が好きだなんて珍しいねえ。
ボクが一番好きな映画が「道」なんだもん。

館長:あ、 そうですよね(笑) そこも先生とつながってきましたね(笑)
彼女はジュリエッタ・マシーナが大好きなんです。

ターザン山本:つながってくるねえ!

館長:はい(笑) 
で、まさにローマですべての「道」がつながってくるんです。

そのイタリア旅行で、いろいろローマとか、ポンペイとか、ナポリとか、ベネチアとか、ぐるーとまわったんですが。
私はやっぱりプロレスファン、格闘技ファンなんで、ローマにあるコロッセオの大きな闘技場の遺跡に心が一番惹かれたんです。
 
▲コロッセオの前で
 
 
ここで大観衆が集まって、闘いが繰り広げられたのかあって、2000年も前なのに、遺跡に闘いの記憶がいまだにしみついているようで、その魂が時代を超えて伝わってくるというか。

プロレスファンとしてはこの場所に立つと、自然とアントニオ猪木が東京ドームの引退試合で詠んだ「道」の詩も脳内再生されてくるし(笑)

やっぱり自分が何かやるなら、軸は「格闘技」でいきたいなあって、それで自分に何ができるかなと。

旅行中、自省する時間がたっぷりあるので、改めて自分が進む道、やりたいことをずーっと考えて、考えて、泰代とも話続けてたんです。

自分たちのゆく「道」はどこにあるのかって。
 
▲進路→はどっちだ(笑)
 
やっぱり何かをするなら、自分の好きなことを、自分のオリジナルな我流の方法で闘ってみるしかないって。
そういう我流の「道」であれば、失敗しても絶対後悔せんしって。
 
そうやって話してるうちに、だんだんだん、形がみえてきて、  
自分はプロレス格闘技がずっと大好きだし、古本屋行くのが大好きだし、最近はまんが喫茶にはまってよく使うようになっていたので、
これを総合格闘技みたいにミックスさせて、提供できたら、おもしろいんじゃないかと。

「これを一緒にやってくれるか」って?  

でも、これをやったら、絶対おもろいやろうけど、うまくいくかはまったくわからん。
というか、そんな世の中、甘くないから、たぶん失敗する。
でも失敗してもゼロになるだけやから、そのときはまた働いてお金ためて、もう一回挑戦したらええからって。

こっちは、「大変やぞ」って、とても重たい選択を彼女に提起したつもりだったんですが、
泰代は私と違い即決タイプなんで「いい!いい!絶対おもしろい!それや!やろやろ!!」って(苦笑)、晩ごはん何食べるかを決めるくらいの軽い感じで即座に賛成してくれて(笑)

ターザン山本:パチパチパチ。さすが泰代さん、素晴らしいね。

館長: そして、帰りの飛行機のなかで、闘道館の原型、格闘技プロレス図書館のイメージをノートにバーっと書いて。
飛行機が東京につく頃には、より形がはっきりしてきて、進むべき「道」に光がみえてきたんです。

ローマから続く、この「道」を 迷わず行けよ 行けばわかるさって(笑)

よーし、やるぞって。
ちょうど闘道館オープン半年前。
2000年9月23日東京着の便でした。
 
▲帰りの機内
 
▲企画段階の闘道館チラシ案
 
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